祭典
【準備】
各町、各参加チームは、その年の屋台を運行する年番が決められ、厳粛に前年の年番から新しい年番へと引継ぎが行われる。
祭りがあと半月に迫る頃、各町では一斉に「はやし」の練習が始まる。
町のあちらこちらから三味線・太鼓の音が響き始めると舞台裏では屋台の掃除、点検、飾りの用意と多忙な日が続く。そして祭り前日、磨き上げられた1本1本の柱が組み立てられ、「はやし」もいよいよ最後の仕上げに取りかかる。
そして【本番】
「はやし屋台」は神社前まで入れないので「町印」と「打ちばやし」が、神社に正式参拝をして出発点の市役所前(城址大手門前)に集合する。
午後1時30分、一斉に行動を起こし、「町印」を先頭に「打ちばやし」「はやし屋台」の順に次々と並び不断町、川口町、立町、柳町、大町、横町、袋町へと、各町の年番長の指揮の下に整然と人波をぬって行進する。
途中、柳町で消防創設者と目されている佐々木佐五平の像に拝礼する。
夕日が西に傾く午後5時30分ころ、終点中央通に到着、各屋台は1時間30分ほど休憩し、町印と打ちばやしは各町に帰る。
夕食をすませるころ、あたりは静かな夕闇に包まれ、ぼんぼりは一斉に点灯される。
屋台は生き返ったように絢爛華麗さを加え、水沢駅前で「相打ち」の仁義礼をつくして駅通りを通り各町に帰っていく。
この間約2時間が祭りのクライマックスとなる。
300年の歴史を持つこの祭は、火防祭(ひぶせまつり)といわれ、毎年4月29日に行われる